自転車事故で老女を死なせた元女子大生に、執行猶予付きの有罪判決が出される

昨年、神奈川県川崎市内で、当時19歳の女性大学生が電動自転車を運転中、歩いていた70代女性に衝突してしまい、70代女性が死亡した事故が発生しました。このとき、自転車を運転していた女性大学生は、両耳にイヤホンを差し込み、片手に飲み物を持ち、さらに片手にスマートフォンを持ち、スマホの画面を30秒ほど見ていたのでした。このため、女性大学生は重過失致死罪は逮捕されました。この事故が発生し、女性大学生が逮捕された直後は、インターネット上の世論は「女子大生を殺人罪で逮捕すべき」とか「裁判所は必ず実刑判決を出すべき」などの怒りの意見であふれました。私もてっきり、この女性大学生に対しては、未成年であろうと1人の人間を殺したわけですから、実刑判決がくだされて当然だと思っていました。ところが、本日8月27日に横浜地方裁判所川崎支部で禁固2年執行猶予4年の判決がくだされたのです。私は、日本の刑法は過失致死罪や重過失致死罪における刑罰が軽く設定されていると感じます。また、裁判所における判決においても、初犯のケースや、犯人が女性のケースでは執行猶予をつける傾向が目立ちすぎると感じています。私は、もっと罪を犯した人間に対しては、厳罰を科すべきだと考えます。とくに今回の事案のように、電動自転車というパワーのある自転車を運転しながら、音楽を聴き、しかも両手に飲み物とスマートフォンを持って運転していたのですから、あきらかに「過失致死」ではなく「故意による殺人」だと思うのです。殺人罪であるならば、最低でも懲役7年程度の刑罰をくだして当然だと思うのです。私は、かつて当時の法務大臣が性犯罪に対する刑罰が軽すぎると断定し、就任直後にただちに法務省の審議会に対して性犯罪の刑罰を重くするよう諮問し、昨年、刑法が改正されて性犯罪に対する刑罰が重くなったケースを思い出しました。現在の上川法務大臣は、法務省の審議会に諮問し、悪質な重過失致死罪については、殺人罪を適用できるように刑法を改正するよう動くべきだと思います。ちなみに、この女性大学生は事故を起こした直後から、インターネット上では実名や住所が晒され、通っていた大学名も晒されていました。そのためか、大学を退学し、現在は無職となっています。今後は一般社会で生きていくことになり、働きながら、遺族に対して損害賠償金や慰謝料を支払うことになるのだと思います。しかし、インターネット上では実名が晒されているため、おそらく、この女性は民間企業で正社員として働くことはきわめて困難だと思われます。この女性の人生はきわめて過酷なものとなることが予想されることが、遺族にとってはせめてもの救いなのだと思います。